近頃よく耳にする「ウッドショック」という言葉。
聞いたことはあるけど、意味はよく知らないという方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はウッドショックについて私が思うことを綴ります。
まずは、ウッドショックとは何かについて。
日本へ輸入材が入ってこなくなり、輸入材の価格が高騰し、材料が入手困難になり大きな混乱が生じている状況のことをウッドショックと言います。
日本の木材自給率は3割で、7割を輸入材に頼っているため、まさに大きな影響を受けています。
なぜウッドショックが起こってしまったのか…?
その背景には、新型コロナウイルスの流行が関わっています。
大きな原因として、アメリカと中国で住宅情勢が変化したことにあります。
莫大な財政出動と歴史的な住宅ローンの低金利政策が取られた結果、
リモートワークが著しく増加し、郊外に新しく住宅を購入するようになり、建築ラッシュが起きています。
このことから世界的に需要と供給のバランスが大きく崩れ、十分な量の輸入材が日本に入ってこなくなっているんです。
輸入材の中でも特に米松や集成材の価格高騰が住宅市場に影響を与えていると言われています。
米松や集成材は、木造住宅の主に柱や梁に使用され、梁がなければ住宅は建てられないため、高くても購入しなければいけない状況になっています。
このウッドショックで影響を受けているのが、輸入材を主として家づくりをしている工務店さんやハウスメーカーさんでしょう。
ローコストをうたうには、いかに安く材を仕入れるか=輸入材や集成材が必要になってきますからね。
もともと地域の材を積極的に使っている会社さんであれば、工期遅延などの影響をさほど受けていないはず。
盟章さんはウッドショックの影響は受けていないの?と疑問を持たれる方がいらっしゃると思います。
正直なところ、輸入材を主として家づくりをしている会社さんほど影響は受けていないのが事実。
理由は簡単で、埼玉や地場の木を積極的に使っていたから。
もともと輸入材を主として使っていなかったからなんです。
地球温暖化など様々な問題が挙げられているのに、輸送時に大量のCO2を排出させてまで輸入材を多用する理由ってなんだろう…と思うわけですよ。
日本の7割は森林で、使える材料はたくさんあるのになぁって。
使える国産材を使わなかったツケが回ってきたんでしょう。
100%国産材を使った方が良いとは言いません。
近くの山の木を使えば地域も活性化もしますし、ウッドショックの影響も受けにくくなります。
これからは社会の仕組みも考えつつ、家づくりに取り組むことが大事になってくるでしょう。
タイミングを見て、工務店さんは国産材を主とする家づくりにシフトすべきではないかと私は考えます。