8月22日(日)は、日頃お付き合いのある佐藤工務店の佐藤さんからお声がけいただいて、
宇都宮にある「ラファエル設計」さんの現場を視察しにいきました。
外観
特徴的なのが玄関周りの石。
栃木の特産物である大谷石をタイルのように張っています。
大谷石には特殊な加工が施してあり、一つひとつ色や表情が違います。
ラファエル設計の所長である神長さんがお気に入りとのこと。
南側から見た外観
2階の大きな窓は再熱用で、あえて軒は出さずに太陽光を家の中に取り込みます。
こちらの家は、室温は上げて、湿度を下げる「再熱除湿」を行っています。
通常、再熱除湿は床下とロフトに1台ずつエアコンを置いて、床下は暖房、ロフトは冷房と同時にかけて再熱を試みます。
それを南側窓から太陽光を取り込むことで、室温を上げて再熱除湿を図っています。
この日は外気が30度くらいありましたが、エアコン1台(設定温度は26~7度)で快適でしたよ。
玄関周りの大谷石を近くで見てみましょう。
とても個性的ですよね。
神長さんの世界観が存分に発揮されていて素敵。
柱は後日着色するとのことでした。
室内のエアコンはこの1台のみ。
床下エアコンと言っても床上にあります。
メンテナンスを考慮して、床上に設置しているそうです。
床下は高さを取り、ダクトスペースになっています。
エアコンが入っている木の内側にはしっかりと断熱材も入っています。
左が神長さんで、帽子を被っているのが佐藤さん。
エアコン脇にある箱のようなものは外気からの空気と各部屋に回った空気をリターンさせる場所です。
左側の床に見える切れ込みはなんでしょう…?
この切れ込みから2階の各部屋に空気が行き届くようになっています。
各部屋に空気を送るダクトの戸途中で、2階が冷え過ぎる時には手動で開けて流量を調整します。
とてもよく考えられています。。。
2階
写真正面上部にはエアコンの吹き出し口があります。
2階の吹き出し口はここのみ。
階段は吹き抜けで空気は1階に、そして居室の床からもリターンを取り、家全体の温度差を無くしています。
ドアの右側の開口右上に見えるのは、太陽光発電のパワーコンディショナ。
通常パワコンは室外に設置しますが、あえて室内に設置しているのは、パワコンの熱も無駄にしないという考えなんだそう。
2階のリビング・ダイニングの窓
内側はサンドブラスト処理により、下部のみグラデーションガラスに加工をしています。
こちらはもちろん特殊オーダー品です。
グラデーションにした理由は、外から中の様子が見えないように。中から外のいい風景だけを見てもらう。カーテンやブラインドのない暮らしを楽しんでもらう。ということでした。
無駄のないよう隅々まで考えてられていて、さすがとしか言えませんね。
今後もトップランナーたちの試行錯誤は続いていくでしょう。
ラファエル設計さんは、平成26年に設立したばかりの新しい設計事務所。
新住協が提案する日本最高レベルのQ1.0(キューワン)住宅の設計に力を入れています。
ラファエル設計さんのウェブサイトでは、超高断熱住宅の健康住宅について、事細かく書かれていますのでご興味のある方は下記リンクよりぜひご覧ください。
ラファエル設計ウェブサイト
トップランナーで動いている方々から刺激を受けて、私も日々勉強せねばと思った1日でした。
神長さん、佐藤さん、この度は貴重な機会をありがとうございました!