盟章建設では、木や自然素材をふんだんに使った家づくりを基本としています。
今回の記事では自然素材の住宅とは?について綴ります。
私が思う「自然素材の住宅」は、「ご自身が気持ちよく暮らせる家」です。
「気持ちよく暮らせる」というとわかりにくいですよね。
安心、安全、ホッとできる が気持ちが良いに繋がると思うんです。
かなり前の話になりますが、「外張り断熱の高気密、次世代省エネ基準の住宅が良いですよ!」と
お客様にオススメしていた時期がありました。
でも、当時4つの悩みがあり、私自身しっくりきていないことがあって…。
その悩みが次の4つ。
①夏の暑さ対策。
②過度な乾燥。
③室内の反響音。
④高気密な分、有害物質が逃げない。
これらを解決するにはどうしたら良いのか。
それぞれに解決策はないのか、と考えたところ「自然素材」に辿りつきました。
一つ目の夏の暑さ対策について。
今から15年前と比較すると、格段に暑さは厳しくなっています。
その頃はエアコンは使わずに窓を開けている方が多かったはず。
今やエアコンなしでは夏は越せませんよね。
窓を閉め切った生活をしていた人は高気密・高断熱の家にストレスなく住めるけど、
窓を開けて暮らしていた人は高気密・高断熱の家はストレスに感じるでしょう。
そこで、行き着いた先がパッシブ(建物内で空気を対流させる)でした。
二つ目の過度な乾燥について。
冬に窓を閉め切っていると、過度に乾燥してパリパリになります。
材自体、呼吸ができない素材を使っていると、湿度を足してくれるものがなく、加湿器を焚くしか方法はありません。
乾燥すると風邪をひいたり、ウイルスが発生する原因にもなるので、湿度を上げたがります。
しかし、適正な湿度を保つことって、なかなか難しいものです。
湿度の目安として、夏場は55~65%、冬場は45~60%と言われています。
快適な住環境をつくるために、湿度を適正に保つにはどうしたら良いか考えたところ、
調湿性能のある自然素材の珪藻土や和紙を使えばいいんだ!と気づきました。
三つ目の室内の反響音について。
高気密の家は、外からの音が入りにくくなり静かになりますが、中の音も外に逃げないため、生活音が結構響くんです。
家具が家の中に入っていない状態だとさらに響く。
ビニール系クロスなどコーティングが施してある素材を使用していると音が跳ねやすいため、
自然素材の材料なら音がマイルドになり、解消に繋がります。
四つ目の高気密な分、有害物質が逃げないことについて。
三つ目同様、気密性が高まると中のものは外に逃げにくくなります。
身体の負担にならない家づくりをしたかった私は、「残留物が住まい手さんに悪い影響を与えるのでは?」と思い、
化学物質は極力減らした素材を選定する必要があると考えました。
以上から、自然素材を多用した住宅であれば、安心・安全で気持ち良く暮らせると思い、
盟章建設では「自然素材の家づくり」を基本とするようになりました。
数年後の新築住宅省エネ化に向けて、太陽光を乗せなければいけなかったり、住宅性能を上げなければいけなかったりしますが、
高性能であれば工業製品を多用した素材を使用しても良いという問題でもないと思います。
いかに自然素材とマッチングするかという点が、性能を得やすくなるポイントではないかと考えます。
家を建てるのは工務店だけでなく、ハウスメーカーさんやビルダーさんもいます。
ハウスメーカーさんやビルダーさんは質より量を重視されているでしょう。
手間がかからない、メンテナンスがしやすい、煩わしいことはなくしたい、とこれらをクリアするには自然素材を活用できません。
上記のような作り側の理由で開発されてきた工業製品を使用したものが、ポピュラーな作り方になってしまっています。
しかし、現在では量より質を求められる時代に入っていると思います。
住まい手さんにとっての良いものを一緒に考え、作れるのが地域の工務店の良さだと考えます。
家づくりはパートナー選びが最重要です。
ご自身のペースで一つひとつ納得をしながら進めることができる会社と繋がることが、家づくりを楽しむ秘訣だと思います。
くれぐれも、営業マンに押し切られて不安や悩みが残ったまま家づくりがスタート、なんてことがないようにしてください。
人生に何度も訪れない家づくりを、楽しんでいただきたいからこそ、私からのお願いです。
家の完成がゴールではありませんよ。
建てた後も長く付き合っていけるようなパートナー選びを。