さいたま家づくりネットワークでは、現場があればそれぞれが場所を提供して研鑽を踏むようにしています。
今回は榊住建さんの現場を見学させていただくことになりました。
ご覧の通り、特殊な材料で変わった作り方をしています。
こちらは九州大学の助教授の方が設計したお家。
九州では温暖な地域ということで杉の成長が早く、大きな材が使われずに余ってしまっているんだとか。
そこで、九州大学の助教授が林業関係者と一緒に使い道を研究しているそうです。
もともと九州発のこのプロジェクトが埼玉の建て主さんの耳に入り、「面白い!埼玉で建てたい!!!」ということで、九州にゆかりがあった榊住建さんに施工の依頼がきたとのこと。
上の写真でもわかると思いますが、なかなかダイナミックな使い方。
天井の梁を四方ぐるっとかけて、その上に丸太を割いた状態いわゆる「耳付き状態」の材を並べて、梁代わり、根太代わりに使っています。
こちらは説明をしてくださっている榊住建の大野さんと、興味津々な家づくりネットのメンバー。
壁も天井と同じく耳付き材を使用しています。
丸太をスライスしたまんま、四角くカットせず敢えて木の丸みを残したデザインにしてしまおうという発想。
使われている材は九州でプレカット・大工さんが手加工して、さらにその材を埼玉の大工さんが手を加え…。
通常より手間・暇が掛かっています。
こちらはサッシ周りのおさまり。
サッシを収めるだけでも1か月くらいかかったとか…。
通常の手順ではありませんし、その場その場で解決しながら進めたと聞きました。
現場は大変だろうなあ…。
こちらは2階のクローゼット。
天井は勾配になっていて、細長い廊下になっています。
ちなみにここはピロティ―みたいになっていて宙に浮いている場所。
こちらのお風呂の壁はこのままFRP防水表しで行くそうです。
FRP防水仕上げは初めて見ました。
まだ取付前ですが…金物の留め具も外に出す仕様になります。
すごいなあ。
こちらの建て主さん、お宅を住居兼アトリエとして使う予定とのこと。
建てるにあたり、わざわざ変形地を探したんだとか。
さすがクリエイティブな方。
だからこそ、この独創的な作りを面白がれるんですね。
この家づくりも、設計者がいて裏付けがあるからできること。
唯一無二の面白いものを見せてもらいました。